Interview with Christofer Johnsson of Therion - 2006年05月

- こんにちわ。クリストフェル。調子はどうですか?

ありがとう、とてもいいよ。

- では、新しくリリースされた、CD/DVD について...いえ、DVD/CDと言った方がいいのかしら!こんなに膨大な映像とオーディオCDを1つにして発売するの非常に稀だと思いますが。

実は、当初はDVD1枚だけの予定だったんだ。2001年に発売されるはずだったのが、延期になって、それに色々つけたしていたら2枚分になってしまった。それから俺達はライブアルバムに取り掛かったから、また全てが延期になってしまったんだ。その後、DVD用のマテリアルが3枚分にもなってしまい、また遅れることになった。 DVDの発売がどんどん遅れていったから、「OK、ここまで遅れてしまったからには、何か特別なものを作ろうじゃないか。」と俺達は思ったわけだ。

だから、俺達は次のアルバム2枚の製作中、それからワ-ルドツアーの間も撮影を行った。そして全ての映像が完全な構想として出来上がったんだ。結局、DVD4枚に、撮影したライブでの音がとても良かったから、2枚のCDをボーナス特典としてリリースすることにした。付け加えていうなら、俺達はファンに買うだけの価値のあるものを与えたかったんだ。 ギリシャでどのくらいで売られているかは判らないけれど、ドイツでは39ユーロぐらいで売られている。これはDEGIパック盤の価格だ。通常盤も発売する予定でいるよ。いくらになるかは判らないけれど34-35ユーロくらいになるんじゃないかな。

-3月はフェスティバルとライブの月でしたがどうでしたか?

それぞれのフェスティバルは趣旨が少し異なるんだ。ポーランド、チェコ、ハンガリーで行ったライブは、特別なイベントのようなもので、ドラマーがボーカルを取り、以前に俺達と競演したことのあるSarah Jezebel Deva (Cradle Of Filth, Mortiis)をスペシャルゲストとしてソプラノに迎えた。その後に行ったイギリスでのフェスティバルは、Lemuria/Sirius Bツアーの最終公演であり、俺がボーカルを取る最後のショーだったんだ。

- さて、私達のウェブマスターで、偉大なる個性のTherionファンでちょっと逝っちゃっているところがある...あなたもご存知だとは思いますが。そのYinannisからの伝言です。 「今度ギリシャに来た時にクリストフェルがもう一度歌ってくれるというなら、全編スプーンで演奏したワーグナーの『ニーベルングの指輪』にワーグナーの骨と金を散布したアナログ初盤をプレゼントする」

- どうです?心動かされます?

そりゃ、いいね!

- 本当ですか(笑)

ああ、ワーグナーの墓を冒涜する奴は撃ち殺されるべきだけどね。

- じゃあ、この提案は魅力的であると...?

うーん、俺は一部に俺が歌うのを見逃した人たちがいるということは判っているよ。 ある国では多くの人たちが、ほかの国では少しの人たちだけが見逃している。でも俺達のアルバムは現在製作中のアルバムも入れると13枚もあるんだ。だから、本当に全てのアルバムからの曲を演奏することはもうできないし、昔の曲を演奏し続けるということは、どのツアーでも、演奏される曲が判ってしまうようなバンドの1つになってしまうということなんだ。

- そうですね。私もオフィシャルサイトでのアナウンスを読みましが、何故Demonoidから引退したのですか?

そうすることが正直な事だっからだ。まず、第一に、Demonoidはクリスティアンとヨハンのプロジェクトだ。俺は彼らのプロジェクトの手伝いをし、彼らは俺よりずっと大きな志を持っていた。彼らはライブを行いツアーにでたかったけれども、俺はやりたくなかった。二つめは時間だ。俺は次のDemonoidのアルバムを作ることが悪いことだとは決して思ってはいないよ。面白かったからね。でも、Therionにますます多くの時間がかかっていきている。だから、 もし俺が2ヶ月間の自由な時間を得ることができたら「よし、数ヶ月自由だ。ああ、これで何かができる」という感じになるだろう。

ヨハンはクリスティアンよりずっと若いし、クリスティアンは俺より1つ上なんだ。でも彼らは経験という意味ではまだ若い。俺は色んなバンドやプロジェクトなどで20枚以上のアルバムに携わっているけれど、彼らは、新しいプロジェクトや何かをやることに対して、まだまだハングリーなんだ。2ヶ月間の自由な時間があるとすれば、彼らは俺とは違って「よし、俺達には数ヶ月の時間ができた。Demonoidかなにかプロジェクトをやろう!」ってことになる。 彼らのプロジェクトであるDemonoidを俺が押しとどめているのは気の毒だろう。 彼らはずっと長い間、何かをしたくて取りまとめてみるのだけどうまくいかなかったんだよ。だから俺は彼らに言ったんだ。 「曲を書いてみろよ。俺がそれに歌詞をつけてボーカルを取る。そして契約を取れるようにする」ってね。 それでDemonoidが誕生したんだ。

彼らは何年もの間、良いものを作ろうとしていたからね。彼らのソングライティングは本当に素晴らしいよ。だけど、多くのミュージシャンがそうであるように、演奏やソングライティングに関しては才能があっても、何かを実現するために計画をたてて、進めていくことになると全くダメなんだ。いや、ダメというよりも、その中間ぐらいかな。俺が今まで一緒に活動したミュージシャンの中には、リハーサルルームすら確保できないやつもいたからね。そういう奴らは完全に見込みがないよ。Demonoidの場合は、こういった点では良かったけれど、クリスティアン達にはレコード会社とのつても予算もなかった。俺達はどこかと契約を結ぶ前にアルバムをレコーディングして発表しておきたかったんだ。だから俺が個人的に資金を出すことにした。俺にしてみればこれを実現させるのは簡単事だったからね。確かに俺はいくつかのリフを書いたかもしれないけれど、基本的には曲は全て彼らによって書かれている。

- Mats Levinのバンドでの素晴らしいデビューですが、パーマネントのボーカリストが見つかったと思いますか? 

いや、俺達にはパーマネントのボーカルはいないんだ。俺達がMatsと一緒に前回のツアーに取り組んだのは楽しかったよ。それは同様に前回のレコーディングにも言えた。だから俺達は次のアルバムも一緒に製作してワールドツアーにでることが良いことに思えたんだ。でも後になって判ったんだ。それは彼がどう考えていて、彼が他に何かしたいかどうか、または俺達が他の誰かを使ってみたいと思うかどうか次第なんだと。 Therionは常に少人数の固定メンバーと多くの多種多様のミュージシャンが入れ替わり立ち代り関わるプロジェクトだからね。

Therionの特異な点はシンガーがいないということだ。Iron Maidenのシンガーがブルース・ディッケンソンだと誰もが知っているけれど、Therionのシンガーは?と聞かれたら沈黙するだろう。シンガーはいないけれども多くの異なるシンガーはいる。 Therionがユニークである事の1つは、俺達がアルバムとライブに多くの異なるミュージシャンを起用するという事に対して、誰も奇妙に思わないところなんだ。これはクラッシク音楽を作曲するのに少し似ている。交響曲は多くの異なるオーケストラや指揮者によって演奏されるだろう?だから俺達も決してパーマネントシンガーを持つとい考えにとらわれることはないし、それはかなり制限されたものになるだろう。それが音楽に良い影響を与え、楽しいことであるなら、同じシンガーを起用するかもしれない。でもそれはパーマネントメンバーとして必要な場合のみだ。少なくとも次のアルバムとワールドツアーに関してはそう言えるよ。

-Theliのようなサウンドに再び戻ることがあるのかというファンからの質問に、あなたは「Therionは同じアルバムは2度とつくらない」と答えていたと思います。同じ音を再現するループに落ちいらないということは簡単なことなのでしょうか?

ほとんどのバンドにとっては同じ音を再現する方が都合の良い事なんだろう。成功するとそのサウンドにしがみつくようになる。俺達は成功を手に入れるずっと以前、最初のアルバムから常に変化し続けていたから、俺達にとっては変化することが既に伝統なんだよ。

俺達が大きな成功を収めたのは5枚目のアルバムだけど、俺達の初期5枚のアルバムを聴いてみれば、どれだけの変化があったのかが判るだろう。 もし俺が9年間、自分自身のやり方で様々な試みをしてきたのに、成功を収めたとたん、そのサウンドを焼き直しするようになったら、俺にとっては何年間も無駄にしたことになるしね。 売れるサウンドを作ることを肯定するのは自然なことだし、アルバムが売れるのは嬉しいことだよ。でも俺は自分のやりたい音楽を続けたいね。これはレコードショップの隙間を埋めていくようなもので、誰も製作していない、そこに欠けているレコードを作りたいんだ。これはクイーンズライチのOperation Mindcrimeのようだね。 今、彼らは、その続編をやっていて、似たようなサウンドを作ろうと必死になっているけれど、悪いアルバムではないね。むしろ彼らが長いことやってきたほとんどのものより良いだろう。でも2度と同じ感覚は引き起こすことは決してできない。だから違う方法で行くほうがより良いんだ。

- 全くです。

Therion のどのアルバムが最も成功してベストセラーになったのかを正確に判っていると思う。 確かに“Theli“は特別なアルバムだ。あのようなアルバムを作ったのは俺達が初めてで、音楽業界に大きな衝撃を与えたからね。でも今までのところ、一番売れたアルバムはVovinなんだ。 当時、それは”Theli”の売上の二倍に達し、今現在でもその記録は破られてないよ。商業的に言えば、俺達はVovinのコピーをしなければならなかっただろう。

でも熱狂的なTherionファンにどのアルバムがベストか聞いてごらん。ほとんどが他のアルバムより売れなかった「The Secret Of The Runes」と答えるだろう。複雑なアルバムは彼らによりアピールするんだ。 だからこれは誰に聞くかにもよるんだ。Therionは多くの様々なにファンを持っているからね。ほとんどのファンは周知のようにメタルファンだけれど、メタルのレコードは買わないけれどTherionは買うというファンも実のところ多いんだ。70年代のプログレシッブロックやシンフォニックロックを聞いていているファン層は決して大きくはないけれど、THERIONはそういったファンの間でも人気があるんだ。 それからファンが「私の両親もあなたのアルバムが好きなんです」といい続けるのも、始めの頃は非常に驚きだったけど、今では日常のシチュエーションだ。子供が出かけた後に、Therionのアルバムを聴いているんだろう。

- 質の高い音楽は、特定のグループの人々のみのものではないということですね。

もしTherionがメジャーレーベルに所属していて、数百万ユーロを使ってプロ-モートすれば、俺達はVovinのように アルバムを数百万枚売ることができると思う。”Vovin”はかなり洗練されたサウンドだし、曲自体もそれほど難しいものではない。聴きやすいし、キャッチーなものだからね。俺達は大手のレーベルに所属していないけれども、俺達の音楽は多くの人々にアピールする術をしっているんだ。 それから、Therionのファンを単に観客やオフィシャルサイトのフォーラムから判断するのちょっと間違っているな。 つまり、もし君の父親がTherionのアルバムを買ったら、Therionのフォーラムにコメントを投稿すると思うかい?

- それは想像もつきませんね(笑)

勿論しないだろう。ほとんどの父親はしないだろうね。家族を持っている中年層はメタルのライブには行かないし、フォーラムにコメントを投稿する暇もないだろう。でも、Therionのいいところは非常に安定したファンがいるということだ。そりゃ、俺達のセールスには波がある。でも、セールスが落ちた時でさえ、それでもまだ良い数字といえるんだ。”Secret Of The Runes”の売上は俺達にとっては低かったけれども、ヨーロッパで6万枚売り上げたんだ。 この点では俺達はとても安定しているし、俺達がどの時代でも生き残れる理由だと思う。

1992年から1993年のメタルがどんなものだったか考えてごらん。Acceptのように多くのバンドが分裂しただろう。 Iron Maidenのようにボーカルを変えたり、Judas Priest のように良いボーカルがいても、何かをすることが許されなかったバンドもある。これに関しては1996年のことだけどね。有名どころは全てなくなってしまった。でもManowarやMotorheadのように80年代に本当に売れたバンドは90年代になると誰にも興味を示されなくなった。流行は常に行ったり来たりする。今から数年後はゴシックメタルやシンフォニックメタルにも同じ事が言えるだろう。皆飽きてしまうだろうね。ほんの少しのバンドだけが生き残ることになるだろう。Therionはその中の一つだ。俺達は若者の流行に左右されないファンに支えられているからね。

- 最近ではどのバンドが有力株だと思いますか?

俺はあんまり新しいバンドは聴かないんだ。時々ドイツのメタルハマーや、スウェーデンの スウェーデンロックなどの雑誌についてくるコンピレーションアルバムは聴くけれど。。俺が聴くのはそんなものだよ。俺が聴くのはそんなものだよ。勿論、Nuclear BlastからCDを貰うこともある。それ以外は新しい音楽を聴くことはほとんどないな。 俺は結構、過去に捕らわれていて、今でも好きな昔のバンドを追いかけているからね。俺は、80年代や70年代のハードロック、プログレッシブバンドと70年代のシンフォニックロック、それと同様にクラッシク音楽とオペラが好きなんだ。 90年代と新世紀を生き残った数少ないバンドもいいね。Voivodはその中の1つだ。 一般的にJudas Priestや Iron Maidenのようにまだアルバムをだしているバンドのものは買っているよ。

近いうちにギリシャでのライブの予定はありますか?

今年はライブの予定はないよ。レコーディングを終了して、アルバムをリリースして、2007年になったらツアーを始めるよ。俺達が人気のある場所や、招聘してくれる処へ行くよ。だからギリシャも行くことになるだろう。

素晴らしい!では最後の質問です。もしスプリットCDを作る計画があるとしたら、どのバンドをカップリングにしますか?

スプリットCDを作ることは考えられないけれど、もし選ばなくてはいけないなら、昔のScorpionsのギタリスト、ウリ・ロートだな。 

- 以上です。他に何かありますか?

夏前には次回作のレコーディングを終わらせたいと思っている。それから夏の間は休みを取って、9月にミキシングを始めるだろう。でも、これはただの考えであって、計画があるという訳ではないよ。もしうまくいけば、クリスマス前にニューアルバムをリリースできるはずだ。

- お時間ありがとうございました。


from Metal Temple