Studio Albums

Gothick Kabbalah (2007)

前作と同様2枚組みとなるTherion通算11枚目のアルバムは 今までのTherionとは大きく違い、オケはいぶし銀的な役割に徹し、男女コーラス、ソリストはいるものの、ここ数年のような合唱団はなし。かつてないほどのポップなサウンドながらもTherionならではの緻密なアレンジとパフォーマンスは健在です。 金管楽器がいい感じに走ってます。これまでの楽曲のほとんどはChristoferによって書かれていましたが、今作ではChristofer単独のクレジットは一曲のみ。 他のメンバーおよびボーカルで参加しているMats Leven, Snowy Shaw が曲を提供しています。 また本作はSecret Of The Runes に続き、北欧コンセプトアルバムでもあります。16世紀のスウェーデンの学者、Johannes Bureus によって定義された"Gothic Kabbalah"。神秘と叡智へのアクセスのシンボルである15のルーン文字(秘密)がTherionワールドで展開されます。

♪試聴してみる♪

Gothic Kabbalah

Disk 1

1.Der Mitternachtlöwe
2.The Gothic Kabbalah
3.The Perrennial Sophia
4.Wisdom and the Cage
5.Son of the Staves of Time
6.Tuna 1613
7.Trul
8.Close up the Streams


Disk 2

1.Wand of Abaris
2.Three Treasures
3.The Path to Arcady
4.TOF - The Trinity
5.Chain of Minerva
6.The Falling Stone
7.Adulruna Rediviva
8.Seven secrets of the Sphinx(live)*
9.To Mega Therion(live)*

*日本盤ボーナストラック

Lemuria / Sirius B(2004)

総勢171名のオーケストラと合唱団を配し、ストレートなメタルサウンドが特徴の Sirius B と、プログレやインダストリアル色を持つ Lemuria からなる2枚組。Vovin以降は、ほとんどChristoferのソロプロジェクトと化していた Therion ですが、今作ではNiemann兄弟の作曲/演奏面での貢献度が増し、今までになく外向的なバンドサウンドが聴けます。 製作時には3枚分の曲ができあがっており、今作ではその内2枚分をリリースすることになった模様。アルバムの解説はクリストフェルがインタビューにて詳細に語っているので、興味のある方はこちらでもどうぞ。
今回は、Yngwie Malmsteen の Mats Leven 元メンバーの Piotr Wawrzeniuk がゲストボーカルとして参加。クリスも久々にボーカルを取り、メタルボーカル有、デスボーカル有、オペラ有と多彩です。オーケストラはプラハ・フィルハーモニック・オーケストラ。 国内盤は2枚組ジュエルケース入り、輸入盤は初回のみ2枚組みDEGIパック、それ以降は別々に発売されています。


Lemuria Sirius B

Lemuria

1.Typhon
2.Uthark Runa
3.Three ships of Berik,
part 1: Calling to arms and fighting the battle
part 2: Victory!
4.emuria
5.Quetzalcoatl
6.The dreams of Swedenborg
7.An arrow from the Sun
8.Abraxas
9.Feuer Overture/Prometheus entfesselt

Sirius B

1.The Blood of Kingu
2.Son of the Sun
3.The Khlysti Evangelist
4.Dark Venus Persephone
5.Kali Yuga part 1
6.Kali Yuga part 2
7.The wonderous world of Punt
8.Melek Taus
9.Call of Dagon
10.Sirius B
11.Voyage of Gurdjieff (the fouth way)

クリストフェルのコメント

Deggialの直後、俺には新しいアルバムへのアイディアがあったんだ。ところが、ある日目覚めてみると、何らかの理由で北欧コンセプトのアルバムを製作する必要性を感じたんだ。 Secret Of the Runes はそれから2ヶ月程度で書き上げられ、Deggialの後に書き上げた7~8曲はしばらくの間保留することになった。 Secret Of The Runesのワールドツアーを終え、Live in Midgardの製作、Demonoidのアルバムをレコーディングして、わずかな休暇をとった後に、その7~8曲は55曲と曲になりそうな断片達へと成長したんだ。

これは俺の生産性、それとクリスティアンが曲をうまくまとめられるようになり、完全な曲と俺のアイディアに取り込めそうなパーツを提供するようになったからだ(反対に俺のアイディアを彼の曲に持ち込むこともあった)。それから何曲か書いたヨハンも忘れてはいけない。

そして俺達はこれらの曲が3枚分のアルバムに匹敵する素晴らしいマテリアルであることに気がついたんだ。 アルバムを一枚づつレコーディングして、プロモーションを行い、それぞれツアーを行うことは数年を費やすことになり、それは良いアイディアとは思えなかった。 俺達はとても生産的だから、そうしている間にまた次の55曲が出来上がってしまうだろうからね。

かといって、3枚のアルバムを同時に製作するのは荷が重すぎるだろう。だから、2枚のアルバムを製作し、これらを同時に発売して、残りの曲は3枚目のアルバムに取っておくことに妥協せざるをえなかった。最もプログレッシブな曲は次のアルバムに残しておき、直球的でメタル色の強い曲はSiriusBに、残りの曲をLemuriaへと分けたんだ(こうして各アルバムに変化をもたらしたんだ)。 レコーディングの後に、似たような曲をこの2枚の中で交換することになったけれど、それは一層の変化をもたらすことになったよ。 このアルバムには171人のミュージシャンが参加した。巨大なオーケストラ陣とクワイアは、密室的で奥深いサウンドを作り上げた前作、Secret Of The Runesと比べると 非常に異なるサウンドだ。

Secret of The Runes (2001)

Therion 初のコンセプトアルバムは古代北欧神話を基に9つの世界を表現した壮大な抒情詩。29名からなるオーケストラと合唱団には、コントラファゴットやアルトフルートなどの木管楽器、そしてワーグナーチューバなどの金管楽器を使用するなど、楽器へのこだわりもみられます。クワイアはソプラノ、アルト、テノール、バスが違う歌詞を一斉に歌うなど、これまでにない厚みと荘厳さがでています。制作秘話はクリストフェルのインタビューでもどうぞ。

全体的にミドルテンポでボーカルもクワイアのみですが、ゴリゴリのリフと、要所でみせるクリスティアンのギターソロは秀逸。ドラムもいい仕事しています。へヴィメタルじゃないんですけどへヴィです。
"Ljusalfheim "では、作詞担当のトーマス カールソン先生の貴重な囁き声が聞けます。ボーナストラックは Scorpions 、Abba、Acceptのカバーですが、完全にセリオナイズされた素晴らしい出来です。

Secret Of The Runes

1.Ginnungagap
2.Midgard
3.Asgard
4.Jotunheim
5.Schwarzalbenheim
6.Lusalfheim
7.Muspelhei
8.Nifelheim
9.Vanaheim
10.Secret Of The Runes
11.Crying Days *
12.Summer Night City *
13.Seawinds *

*日本盤ボーナストラック

クリストフェルのコメント

このアルバムのコンセプトは古代北欧神話が基になっているんだ。北欧神話の世界には世界樹イグドラシルという木がある。 この木は9つの世界からなっていて、アルバムはこれに焦点をあてたんだ。 曲はそれぞれの世界を表し序章と終章もある。 序章のギンヌンガガップは世界が形づくられた創造の虚空間のことだ。巨人ユミエルは殺害され、その体と血の海から大地が創造されたんだ。終章はタイトルトラックで、 全てのコンセプトの真髄だ。オーディンは世界樹ユグドラシルに9日9晩の間、首を吊るような形をとり、自らを仮死状態においた。そうすることで冥府よりルーン文字を見つ けることが出来たという。 ルーンは秘密という意味だ。だからアルバムのタイトルは『秘密の秘密』ってことになるね。ルーン文字にはただ表記されているもの以上の秘密が隠 されているんだ。それら一つ一つが難解な意味を持つ不思議な記号なんだ。ルーン文字は様々な形で異なった伝統の中に現存している。北欧の伝承ではフサルクまたはウサルクが 基になっている。現在では北欧の伝承が一番有名で、 基本的にはオカルトグループや異教徒信者の間で使用されている。 たとえ異なるルーン文字の中に2、3同じものであって、よく似た文字に見えることがあっても、他の既存のものと一緒 にするべきではないんだ。 ワーグナーの歌劇は北欧ーゲルマン神話や伝説がべースになっている。ヴォータンはオーディンの別の呼び方だ。 このアルバムの叙情詩的な内容に適していたから、ワーグナーからの 音楽的な影響は大きいよ。

Deggial (2000)

なんとカルミナブラーナの"O Fortuna"をカバーしています。そして"Flight of the lord of flies"はコルサコフの「くまんばちの飛行」へ対する Therion からのアンサー。前作以上に、クラシックの部分でこだわった緻密なアレンジが光る作品です。
全体的にミドルテンポで疾走系のメタル曲はないのですが、クリストフェル本人も語るように、オーケストラパートでのアレンジは凄いです。エライ進歩です。そんな楽曲郡の中で唯一メタルな Fresh Of God にはは Blind Gurdian の Hansi がゲストボーカルで参加。

輸入盤はヴェルヴェット生地を使用した特装版あり。輸入盤では、著作権の関係で再プレス分から" O Fortuna " は収録されていません。

Deggial

Seven secrets of the Sphinx
1.Eternal return
2.Enter - vril-ya
3.Ship of the Luna
4.The invincible
5.Deggial
6.Emerald crown
7.Flight of the lord of flies
8.Fresh of the gods
9.Via nocturna part 1 and 2
10.O Fortuna
11.To Mega Therion (live) *
12.The wing of Hydra (live) *
13.Black Sun (live) *

*日本盤ボーナストラック

クリストフェルのコメント 

初めのうちは、本物の弦楽器とコーラスのみを使っていたけど、このアルバムでは(115,000ドイツマルクの費用と3ヶ月のスタジオ作業を必要とした) 、金管/木管楽器と打楽器を含む様々な楽器を使用する予算を組む必要があった。 俺自身の意見では、このアルバムで最も発展を見せたのはクラシックの作曲だ。ギターに関しても、 少し昔に戻って、俺が聞いて育った80年代のメタルバンドに見られるようなリフも多用した。俺たちはギターサウンドを80年代のやり方で少しヘビィーなものにしようとしたんだ。 以前のアルバムと比べると、今回のアルバムにはVia Nocturna 、得にFlight of the lord of the flies のようなとても聞きやすい曲が収録されている。 でも、何度か聞きなおしてみると 、曲の奥深さを発見するはずだ。(Emelard Crown では以前のアルバムでは使ったことのない、ブルーススケールを使ったりして70年代に影響された部分がある。)

Vovin (1998)

前作が、へヴィメタルにクラッシク音楽の要素を持ち込むという試みだったのに対し、今作ではクラッシクパートはクラッシク音楽本来の 作曲方法で作られ、メタルと組み合わせるというTherion独特のスタイルがとられました。

今までになくキャッチーなサウンドと、クワイアが非常に印象的。メタルな疾走曲は " Wine Of Aluqha "と " The Wild Hunt" の2曲のみで、全体としてはクラシック音楽にゴシックテイストが加わった感じ。怪しくて幻想的なメロディとクワイアで最後まで引っ張ります。メロディラインは 欧州のおじいちゃんおばあちゃんも絶賛なほど万人向けです。ヨーロッパで怒涛のセールスを上げたのもさもありなんという感じ。
Cradle of Filth でお馴染みのSarah Jezebel Deva と AlasのMartina Astner (Hornbacher)がアルトとソプラノのソリストとして、 Primal Fear のRalf Scheepersは"The Wild Hunt"でゲストボー カルとして参加。輸入盤には Accept のカバー"The King"がボーナストラックとして収録されているバージョンがある模様。

vovin

1.The Rise of Sodom And Gomorrah
2.Birth of Venus Illegitima
3.Wine of Aluqah
4.Clavicula Nox
5.The Wild Hunt
6.Eye of Shiva
7.Black Sun
8.Draconian Trilogy
- Opening
- Morning Star
- Black Diamond
9.Raven of Dispersion
10.Crazy Night *

日本盤ボーナストラック

クリストフェルのコメント

コンセプトはオペラメタルをよりメランコリックで更に革新的な領域へ発達させることだ。ワールドクラスのセッションミュージシャンを起用し、 より身近なサウンドを得ようとした。オペラの合唱隊はそのジャンルでの従来のやり方で編曲されたんだ。

Theli (1996)

合唱隊や、サンプリングによるオーケストラサウンドの導入など、今の Therion の出発点ともいえるアルバムで、レーベルの社長が自分の車を売却してまで制作費を捻出した逸話付き。前作までと比べると、作曲面での頑張りが顕著で、このアルバムからファンになったという人も多いはず。
この後に続く3作と比べると全体的にキャッチーで聴きやすくテンポのある仕上がりです。収録曲は今でも人気のある曲が多く、ライブでのアンコール定番ナンバー" To Mega Therion""Cults Of Shadow"などもこのアルバムからです。
今回のゲストボーカルは Edge Of Sanity,Nightingale のDan Swano。 ジャケットのマッチョな犬はエジプト神話のアヌビス神のサイバーバージョンだそうです。

Theli

1.Preludium
2.To Mega Therion
3.Cults of the shadows
4.In the desert of set
5.Interludium
6.Night of Eden
7.Opus eclipse
8.Invocation of Naamah
9.The siren of the woods
10.Grande final/Postludium
11.In Remembrance*
12.Blacle Fairy*
13.Fly To the Rainbow*

* 日本盤ボーナストラック

クリストフェルのコメント

やっと、何年も夢に描いていたアルバムを作れる予算が取れたよ。昔に書いたけれども、その段階ではレコーディングするのは不可能だった曲 に新しい旋律を加えて、ずっと長いこと夢みていたアルバムを完成させたんだ。

Lepaca Kliffoth (1994)

記念すべき日本デビュー盤にして4作目。このアルバムでデスメタルのルーツを払拭するがごとく、キーボードとバスバリトンとソプラノのソリストを導入。"Sorrow Of The Moon "は Celtic Frost のカバーでソプラノのClaudia Maria Mokri は Celtic Frostの"Into The Pandemonium"を歌っていた人物でもあります。

Lepaca Kliffoth

1.The wing of Hydra
2.Melez
3.Arrival of the darkest queen
4.The beauty in black
5.Riders of Theli
6.Black
7.Darkness eve
8.Sorrow of the moon
9.Let the new day begin
10.Lepaca Kliffoth
11.Evocation of vovin
12.Enter the voids
13.The veil of golden spheres*

* 日本盤ボーナストラック

クリストフェルのコメント

曲がどんどん、メロディアスになってきたので、俺はできるだけ、自分の声を改善しようとした。多くのキーボードを使ってサンプルでクラシックオーケストラを試みたんだ。2人のオペラ独唱者を3曲で使ったよ。

Symphony Masses : Ho Drakon Ho Megas (1993)

ペルシャンテイストの濃いデスメタル。歌詞も宗教色(反キリスト教)が強まり Therion のオカルト路線はこのあたりから加速します。オリジナルリリースのアートワークはやばいくらいにブラックです。 2000年にNuclear Blast からデジタルリマスター盤で装いも新たに再リリースされています。

Ho Dakon Ho Megas Ho Drakon Ho Megas

1.Baal Reginon
2.Dark Princess Nammah
3.A Black Rose
4.Symphony Draconis Inferni
5.Dawn Of Perishness
6.The Eye Of Eclipse
7.The Ritualdance Of The Yezidis 8.Powerdance
9.Procreation Of Eternity
10.Ho Drakon HoMegas
11.Enter The Voids *
12.Symphony Of The Dead (demo'91)*
13.Byond Sanctorum (demo'91)*




* リマスター盤ボーナストラック

クリストフェルのコメント

最も実験的なアルバムだ。従来の80年代のヘビーメタル、クラシック音楽、インダストリアルそしてペルシャ/アラブ音楽がデスメタルとミックスしたんだ。

Beyond Sanctorum (1992)

当時としてはとてもレアだった、デスメタル+男女のクリーンボイスでのコーラス、そしてオリエンタルテイストが加えられました。レコーディングは前回よりちょっと長くて10日間。

Beyond Sanctorum Beyond Sanctorum

1.Future Consciousness
2.Pandemonic Outbreak
3.Symphony Of The Dead
4.Beyond Sanctorum
5.Enter The Depths Of Eternal Darkness
6.Illusions Of Life
7.The Way
8.The Path
9.Tyrants Of The Damned
10.Cthulhu (demo version) *
11.Future Consciousness (demo version) *
12.Symphony Of The Dead(demo version) *
13.Beyond Sanctorum(demo version) *

* リマスター盤ボーナストラック

クリストフェルのコメント

キーボードの多用と同様にクリーンな男性ボイスや女性シンガーを起用するなどして、俺たちは実験的な試みを開始した。そして俺たちが異なった要素を音楽に取り入れたいことに気がついたんだ。 ある一曲ではアラブ音楽に似たペルシャ民族音楽の旋律まで取り入れたんだ。

Of Darkness (1991)

デビューアルバムです。全てにおいて荒いデスメタルアルバムで、歌詞も社会的なものを扱っています。某評論家に『カス』扱いされたのも今は昔のあいたたな話。しかし、今や巷に溢れかえるデスメタルを、80年代後半から実験的見地でやっていたことを考えれば、かなり侮れないバンドではあったはず。(かといってこのアルバムが素晴らしいから聴きなさい!という話ではありません)
クリストフェルはレコーディング当時18歳で、曲自体は彼のやや遅い反抗期時代に書かれたものです。レコーディングは6日間で完了。今のTHERIONからは考えられない突貫工事ぶり。クリストフェル自身も頭を抱えてしまったジャケットは、差し替えられて2000年に再リリース。

Of Darkness Of Darkness

1.The Return
2.Asphyxiate With Fear
3.Morbid Reality
4.A Surburb To Hell
5.Genocial Raids
6.Time Shall Tell
7.Dark Eternity
8.A Suburb To Hell (demo version) *
9.Asphyxiate With Fear (demo version) *
10.Time To Shall (demo version) *
11.Dark Eternity (demo version) *

* リマスター盤ボーナストラック

クリストフェルのコメント

俺たちのデビューアルバムで曲は87年から89年に書かれ、90年にレコーディングし、91年になってようやくリリースされたんだ。こうしてみると、俺たちの最も初期の時代のベストアルバムともいえる。このアルバムをレコーディングしている時には、既に次のアルバム用の曲を書き始めていた。